臥薪嘗胆の主
「…誰が教えるか。」
そう呟いたのが聞こえたのか、メガネの男は近づいてきた。
「新條 紫水。17歳、4月15日生まれの一人っ子。好きなものは甘いもの、嫌いなものはピーマン人参その他諸々野菜「…っやめろ!」
つらつらと俺の情報を言っていくメガネの男の口を急いで閉じさせた。
「野菜嫌いなんだ。美味しいのに。」
白髪の男はニヤニヤしながらこっちを見てくるし。
「…っ調子狂う……」
なんで俺が今立ったのかさえ忘れてしまうほど、この2人のペースに乗せられていた。
「…憎む相手を殺す事こそバカバカしいものは無いよ。」
稜真が部屋を出て、この人と2人になった。