臥薪嘗胆の主
信じてしまえば、裏切られた時どうすればいい。
「今から言う言葉は、どこにでもある安っぽいドラマの名台詞かもしれない。」
カツカツ、と一歩一歩近づいてくる男は俺に手を伸ばした。
「…僕は君を裏切らない。」
その言葉はありふれた“ウソ”でも言える言葉なのに何故か俺の胸にストンと降りてきた。
それから俺は、全部話した。
裏切らないと言ってくれた男の名は“夜”。
「…社長だよ。」
千流side end