臥薪嘗胆の主
第4章_大切なもの
“…名前を呼んで…”
また、声が聞こえる。
“私の名前は……”
「緋雨…」
緋雨…どうしてそんなに悲しそうな声なんだろう。
「…」
目が覚めるとすごい汗をかいていた。
「シャワーかります…」
社長室で寝てる夜さんに小さな声で呟いて、浴室へ向かった。
「冷た…」
…夜さんに聞いた話。
龍神は自身の体力をひきかえに体を一時的に貸すことも出来ると。
龍神を使った戦闘は、もはや人間業ではない。