臥薪嘗胆の主



「稜真ー、依頼来てるけど行けるー?」




社長室から夜さんの声が聞こえた。







「すぐ向かいます!」






コーヒーを置き、稜真さんは社長室へ向かった。











「楼、お前も行くか?」






“今日は徒歩だけど”そう言って稜真さんは俺も誘った。









「いいんですか?」







俺がいるとかえって面倒じゃ…










「お前もそろそろ依頼の一つや二つこなさないと、な?」







そう言って優しく笑った稜真さんは“兄の顔”だった。









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