たった7日間で恋人になる方法
10.憂鬱な月曜日
Pi…PiPiPi……
いつもと違う聴き慣れない電子音に、浅い眠りの底から起こされる。
ゆっくりと開けた視線の先には、いつもより高い位置にある上質な木製板の天井。
ここ…って?…
半分夢うつつの寝ぼけた頭で、まだ新しいはずの記憶を手繰り寄せる。
”萌…少しの間、俺に身を委ねて”
『!!』
甦る記憶の断片と共に一機に目が覚め、かけてあったタオルケットを跳ねのけて、ベットの上に起き上がった。
無意識に自分の服を確認するも、昨日の夜、ここに来た時のままの着衣で、ひとまずホッと胸をなでおろす。
視線をすぐ隣に向ければ、本来いるべきこのベットの主の姿はなく、その乱れなく整ったシーツから、使用した形跡も無さそうだった。