たった7日間で恋人になる方法
一瞬にして仕事モードに切り替わる親友を見ながら、その美園の言葉で、日曜日の件を思い起こし、一気に憂鬱になる。
実のところ、おそらく何度目かの、”モテ期”が来ているらしき、親友の恋愛事情も気になるけれど、今はそれどころじゃなかった。
憂鬱な気分を少しでも振り払うように、周りに気づかれないようスマホの画面を表示し、定期的に送られてくる、琉星からのメッセージを開く。
画面上には、白衣を着た琉星が優しく微笑んでいる姿。
【両親に萌の話したら、是非連れて来いって言われたよ。大丈夫、萌ならきっと両親も気に入ってくれる、君を選んだ俺が保証する】
メッセージを読んだだけで、胸がキュンとなる。
ここはやっぱり、自分を選んでくれた(実際は私が選んだんだけど)琉星の為に、頑張るしかない。
部屋の隅で、先ほど菊田さんに言われた伝票を、急いで作成している時枝君を見ながら、”良し!”と気合を入れる。
先ずは、今夜…第一回目の作戦会議を決行しなくちゃ!