トラウマの恋
家に帰ると知らない番号から電話が鳴った。
「…もしもし」
「茅菜?俺、圭斗。」
びっくりしてスマホを落としそうになった。
とりあえず通話を終わらせようと
ボタンを押そうと、
「あ、待って!切るなよ!」
彼の言葉に思わず手を止めてしまった。
「番号、変わってなくてよかった。」
「何か用ですか?」
「茅菜、引っ越した?実家に住んでないの?」
「そうですよ、
もう27ですもん。独り立ちしないと。」
何で知ってるんだろ?
不思議に思ったけど聞かなかった。
「ちょっとお願いがあるんだけど。」
「何ですか?」
駄目だ。また彼のペースだ。
「サロンモデルしてくれない?」