トラウマの恋


次の日から仕事。
ありがたいことに忙しくて
没頭することで彼を少し忘れられた。


「…い!おーい!赤城ちゃん?」

ハッとして顔を上げると伊波くん。

「あ、ごめん。集中しすぎた。」

「この頃ちょっと詰めすぎじゃない?
時間見てみ?ご飯食べる時間なくなるよ。」

と時計を見ると12時15分。

いつの間にこんな時間に。

「食堂行く?」と伊波くん。

だけど食欲がない。
何も食べる気がしなくて
あの日から5日ほどは
ヨーグルトやフルーツを少し食べて
もう十分。

ま、でも痩せれるしいっか、なんて。

「あ、わたし今日はいいかな、
これだけやっちゃう。」

「本当体壊しちゃうよ。」

わたしとは部署が違う伊波くんにまで
心配をさせてしまって、、
何やってんだろ…

「大丈夫!今日金曜でしょ!
明日休みじゃん、いっぱい寝るよ!」

土日で気持ちを切り替えよう。そう決めて
伊波くんを食堂へ送り出し
また仕事を始めた。
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