トラウマの恋


サロンに着くと、
「いらっしゃいませ、こんばんは。」

と、衛藤さんが出迎えてくれた。

「こんばんは。」

「おめでとう!赤城さん!
俺めっちゃ嬉しいよ!
今週ずっとダメダメだったからさ、上原さん。
やっぱり赤城さんがいないと駄目なんだよ。
赤城さんと別れた時もすごかったんだよ。
上原さんね、仕事は一応こなしてるけど
抜け殻、本当に抜け殻。
だからさ、俺、久しぶりに赤城さんが
来てくれた時二人とも
戻ってくれないかなーって
楽しみにしてたんだよ。」

「衛藤、いらんこと言うな。」

と、圭斗くん。

「あ、お疲れ様。
はいっ、これ、みなさんに。」

と、行きしなに買ったお菓子を渡す。

「本当赤城さんでよかった!
上原さんが人間になれる。
ありがとうね、いただきます。」


そう言って他のスタッフさん達と
好きなものを選んで食べてくれる。
わたしも少しみなさんとお話をして
圭斗くんとお店を出た。
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