トラウマの恋
「いらっしゃいませ。」
雰囲気のいい空間に
周りを見渡していると
「赤城さん、こんにちは!
ありがとうございます。
本日担当させて頂きます上原です。」
微笑む彼とたわいもない会話をして
「はい、出来ました!
いかがですか?」
と鏡を見せてもらい
気にいる髪型になったことが嬉しく
「ありがとうございます!いい感じ!
めっちゃ嬉しいです!」
と答えると、
それはよかった、と
わたしの髪をふわっと触った。
代金を支払おうとレジに行くと
「今日は本当に結構です。
内緒ね?」
とちょっぴりいたずら少年のような
笑顔を見せてくれた。
ドキッとしたーー。
「またいらしてください。」
何度か通っているうちに
ご飯に行くようになり、
「茅菜ちゃん、
俺とつきあってください!」
と告白してくれた。
本当にうれしかった。
「はい、お願いします!」