北原君
北原君との出会い
僕が北原君と出会ったのは11歳の頃だった。
初めて北原君を意識したのは、作文で家族の事を書きなさいという宿題がだされ一人一人発表するというものだった。発表会は無事進んでき北原君の番になった。「僕の家族、僕の家族はお母さんしかいません。お母さんはくすぐりに耐えると一万円くれます。」と読み上げた。教室中ざわざわしはじめた。あたりまえだ一万円なんて小学生にとって大金だしましてくすぐりに耐えるだけで貰えるなんてそんな家庭はないからだ。当然後日北原君のお母さんは先生に呼び出されどういった教育をしてるんだと怒られたらしい。
それから僕は北原君に興味をもち話しかけて一緒に遊ぶことにした。
しかし僕は北原君とは小学校を卒業してから別々になっていたが今日50年ぶりの同窓会で北原君と会った、久々に会った北原君は頭を丸めてやつれていた。そして僧侶のような落ち着きがあった。僕は何してたと尋ねると色々と答えた。僕はその色々を教えてくれるかいと尋ねた。北原君はコップにつげられたお酒を飲むと静かな口調で僕と遊んでた小学校の頃から話始めた。
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