みだらな天使
ーー朔sideーー
「奏ちゃんとデート?」
早々と仕事を終わらせようとする俺に、七海がニヤニヤしながら問い詰めてくる。
「…ああ。今日テスト最終日だからな。たまにはどっか連れてってやりたいんだよ。」
「へーえ?奏ちゃんには本当に甘々だよね〜」
「うるせーな」
好きな女の笑顔を見たいって思うのは、当然だろ?
そりゃあ家に帰ってまったり過ごすのもいいけどさ。
それはいつだってできるから。
たまにしかできないことを、やってやりたいんだよな。