みだらな天使
「美味い!!」
よほど家庭料理に飢えていたのか、有り合わせで作ったカレーに大喜びの朔。
しかし、本当に贅沢な暮らし。
こんな高級マンションに一人で暮らしていて。
しかも、この顔立ちとプロポーションだから、それが似合っていて。
思わずため息をつきながらスプーンを置くと、朔が首を傾げながら私を見た。
「奏…量それだけ?」
「…いつもこれくらいだから」
食事の時間なんて、一番孤独を感じて虚しい時間だ。
いつも手っ取り早く済ませて、孤独な時間から逃れようと必死だった。
「お前一人分くらい養えると思って拾ってきたけど、そんな量なら今の生活と変わらない。お前痩せすぎだし、もっと食べろよ〜」
私を養うって…
「あんたの仕事、何なの?」
さっきから気になっている核心に迫る。