みだらな天使

「ふーん。もしかして、かれち?」




…マセガキ。




しかも、彼氏って言えてないし。




「まあ、そう。」




「おねーちゃん、びじんだもんね。」




「あ、ありがと…」




最近の子どもは、みんなこんなにませてるのだろうか。




やたらと根掘り葉掘り聞いてくるこの子に若干の危険を感じて、早くこの子の親が来ないかなと、辺りを見渡していたら…






「あ!コウタ、こんなところにいた!」





母親らしき声が背後で聞こえ、子どもはパッと笑顔になってその声の方へ走っていった。





全く。




目を離さないでほしいものだわ。





…そう思いながら、その母親の顔を見たら………








「え………かな…で…!?」






「な、なんで…」







そこには






2年前私を捨てた母親が立っていた。





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