【短】I Love Youのカタチ
どかり、と人の机に腰を降ろした、どっから見てもドS俺様なコイツは安高美希都。
私の幼稚園からの幼馴染、だ。
「……なんか、用?」
「用がないと声掛けちゃわりぃのかよ?」
少しだけ、ムッとしたような顔。
それでも、私は怯まない。
「バッカじゃないの?あーあ。暑苦しい。あっち行ってよ。ウザい」
ふいっと視線を逸して、私はそれだけ言うとまた窓の外を眺めようとした。
だけど、美希都はそれを許さない。
「なんで、そんなに邪険にすんだよ」
「…別に…?」
「あの、永莉さ…お前…」
美希都が何かを言い掛けた時、それはそれはタイミング良く、黄色い声が飛んできた。
「美希都くーん!!」
「……ちっ」
「…いけば?」
「はぁぁ…面倒くせぇな」
「そうでもないくせに…」
「…なんで、そんなにお前は…」
「美希都くーん?!」
「はぁぁ…ったく…なんだよ?」
そんな事を呟きながらも、律儀に…くるりと私に背を向けて美希都は呼ばれた方向へと歩いていった。