心と体の距離

「どうしたの?こんな時間に!」

モニター越しでも元気がない笠原。

「ちょっと癒してよ。」

とりあえずオートロックを開け、
部屋に来ると

抱きしめられた。


「笠原?どしたの?」


何にも言わない。


「笠原ってば!」

「ちょっと黙って!」

キスで口を塞がれ、
だんだん深くなる。

いつもと違う笠原に戸惑いながらも
気持ちよくなってきて
何も考えられなくなる。

そのまま、ここで、
「ちょっと、部屋入ろ。
ね、笠原。ねぇってば!ちょ…あぁっ!」


初めて玄関で抱かれた。


落ち着いたのか
部屋に入るとまだ足りないと
わたしを求める笠原。
その切ない顔が気になるけど、
色気が増してこっちがやばい。

「瑠璃、っ…出すよ、」

信じられない言葉に動きを止めた。

「駄目だよ!!
何言ってんの!?どうしたの!?」

「出来たら責任取るよ。」

思わず笠原の頬を叩いた。

「あ、ごめん。
どうしたの?何かあった?」


ハッとした顔で動きを止めた笠原。

「ごめん、俺。」

笠原が壊れてしまいそうで
思わず抱きしめてしまった。
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