心と体の距離


「回想終わった?」

そろりと顔を向けると寝起きも男前のこいつ。

「ごめん!!
ほんとこんなつもりじゃなかったの!!
あぁ!ほんとに忘れてほしい!!
ごめんね!笠原!!忘れよう!」

と言うと、とんでも無いことを言い出した。


「何で?いいじゃん。
初めてじゃないし、減るもんじゃないし。
どっちもフリーだし問題ないじゃん。
俺ら多分めっちゃ体の相性いいよ。」

何て、サラッと言う。

確かに…気持ち良かった。

いやいやいや!

「だめだめだめ!ごめん!
どうやってお詫びしたらいいんだろ…」

悶々と悩むわたしを見て笑い出した笠原。

「何悩んでんの?
もういいじゃん。
じゃあさ、これからはたまにしようよ。
駄目?」

はあ?完全に顔に出てたと思う。

何言ってんだ、この男。

正気!?


「駄目?って、駄目でしょ!」

「いいじゃん、
小原も気持ち良かったでしょ?
どっちかに恋人が出来たらやめるってことで。
どうかな?」

「どうかな?って…。
セフレってこと?」

「セフレとか聞こえ悪いなー。
まあまあ、そんな深く考えるなよ。
とりあえずシャワーでも浴びてきたら?」
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