【超短】夏一夜の恋。【完】
**花火の恋。
「えーっ!? みんな、行けない!?」
私、若狭奏絵──ただいま、友達にドタキャンされました。
みんな、『用事できちゃったー』『ごめん、行けなくなっちゃったー』とかメッセージ送ってきて。
ちょっとみんな、ひどくない?
普通、夏祭りを一人で行ったりしないでしょ……。
夏なのにきれいな大きな星空を見上げて、一人ため息をつく。
一人なんてつまんないし、帰ろ……。
「あ、あの」
「え?」
踵を返して帰ろうとしたその瞬間、背後から男性の声がした。
とっさのことに振り返ると、そこには背の高い茶色い髪の男の人がいた。
そして、イケメン。
「あの……?」
「もしかして、帰ろうとしてた?」
「え? なんで」
「やっぱり。俺もなんだよね。友達にドタキャンされちゃってさ」
「そ、そうなんですか」
え、もしかして、ナンパ?
って思ったけど、私と同じ状況なんだと、あと……きっと悪い人ではないと思えたら、不思議と警戒心なんてなくなった。
私、若狭奏絵──ただいま、友達にドタキャンされました。
みんな、『用事できちゃったー』『ごめん、行けなくなっちゃったー』とかメッセージ送ってきて。
ちょっとみんな、ひどくない?
普通、夏祭りを一人で行ったりしないでしょ……。
夏なのにきれいな大きな星空を見上げて、一人ため息をつく。
一人なんてつまんないし、帰ろ……。
「あ、あの」
「え?」
踵を返して帰ろうとしたその瞬間、背後から男性の声がした。
とっさのことに振り返ると、そこには背の高い茶色い髪の男の人がいた。
そして、イケメン。
「あの……?」
「もしかして、帰ろうとしてた?」
「え? なんで」
「やっぱり。俺もなんだよね。友達にドタキャンされちゃってさ」
「そ、そうなんですか」
え、もしかして、ナンパ?
って思ったけど、私と同じ状況なんだと、あと……きっと悪い人ではないと思えたら、不思議と警戒心なんてなくなった。
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