【超短】夏一夜の恋。【完】
めいっぱい抱きついて、優さんも強く、強く……私の体を抱きしめてくれた。
とにかくいっぱい抱きしめ合って、優さんの顔を見上げる。
「優さん……。ありがとう」
「俺も……。最後に、お願い、聞いてもらってもいいかな?」
「なんですか?」
「俺の弟……蓮にあったら、仲良くしてあげてね。ちょっと嫌なやつかもしれないけど……」
「優さんに全然、似てないんですね」
「ホントは優しいやつなんだ」
「分かりました」
「うん、ありがとう」
「私からも……お願いしてもいいですか?」
「ん?」
「行っちゃう前に……キス、してください……」
「──うん」
目をつむって、優さんのキスを受け止めた。
最後のキスだけは……少しだけ、ほんの少しだけ、暖かった──。
優さんの感触が消えて、目を開けると、そこに優さんはいなくて。
見上げると、空に小さな花火が見えた……気がした。
その花火が優さんに思えて……ううん、それはきっと優さんなんだと思って、そっと──しっかり聞こえるように
「優さん、ありがとう……」
と、つぶやいた……。
私に、最初に……それで、最高の思い出と優しいキスをくれて。
とにかくいっぱい抱きしめ合って、優さんの顔を見上げる。
「優さん……。ありがとう」
「俺も……。最後に、お願い、聞いてもらってもいいかな?」
「なんですか?」
「俺の弟……蓮にあったら、仲良くしてあげてね。ちょっと嫌なやつかもしれないけど……」
「優さんに全然、似てないんですね」
「ホントは優しいやつなんだ」
「分かりました」
「うん、ありがとう」
「私からも……お願いしてもいいですか?」
「ん?」
「行っちゃう前に……キス、してください……」
「──うん」
目をつむって、優さんのキスを受け止めた。
最後のキスだけは……少しだけ、ほんの少しだけ、暖かった──。
優さんの感触が消えて、目を開けると、そこに優さんはいなくて。
見上げると、空に小さな花火が見えた……気がした。
その花火が優さんに思えて……ううん、それはきっと優さんなんだと思って、そっと──しっかり聞こえるように
「優さん、ありがとう……」
と、つぶやいた……。
私に、最初に……それで、最高の思い出と優しいキスをくれて。