【超短】夏一夜の恋。【完】
出会ってすぐなのに、優さんは本当に優しくて。
話もおもしろくて、とても居心地がよかった。
「蓮がね、昔、夏祭りで迷子になっちゃって。一生懸命探したけど、全然いなくてね。仕方なく帰ったら、蓮が家にいるんだよ。迷子になってずっと泣きながら歩いてたら、家に着いちゃったんだって母さんから聞かされたときはホントに参ったよ」
「あはは、すごいですね!」
「でしょ? 蓮って新しい道を歩いてもすぐに覚えちゃう、空間把握能力に長けてて、昔から迷子になったことなんてないんだよ。だから、きっと泣きながらでも帰ってこれたんだろうね」
「ホントにすごいんですね……!」
「──よかった」
「え?」
いっぱい笑ったあと、優さんがふとそんなことを言うものだから、目を丸くして優さんを見ると、優しく笑ってくれる。
「奏絵ちゃんが笑ってくれて。笑顔、可愛いね」
「えっ……ええぇぇぇっ!?」
そんなこと、今までの人生において一度も言われたことがなくて、自分でもわかるぐらいに顔が赤くなっていくのが分かった。
話もおもしろくて、とても居心地がよかった。
「蓮がね、昔、夏祭りで迷子になっちゃって。一生懸命探したけど、全然いなくてね。仕方なく帰ったら、蓮が家にいるんだよ。迷子になってずっと泣きながら歩いてたら、家に着いちゃったんだって母さんから聞かされたときはホントに参ったよ」
「あはは、すごいですね!」
「でしょ? 蓮って新しい道を歩いてもすぐに覚えちゃう、空間把握能力に長けてて、昔から迷子になったことなんてないんだよ。だから、きっと泣きながらでも帰ってこれたんだろうね」
「ホントにすごいんですね……!」
「──よかった」
「え?」
いっぱい笑ったあと、優さんがふとそんなことを言うものだから、目を丸くして優さんを見ると、優しく笑ってくれる。
「奏絵ちゃんが笑ってくれて。笑顔、可愛いね」
「えっ……ええぇぇぇっ!?」
そんなこと、今までの人生において一度も言われたことがなくて、自分でもわかるぐらいに顔が赤くなっていくのが分かった。