【超短】夏一夜の恋。【完】
──優さんと金魚すくいをやって、私の方がすくった数が多くて、すごく悔しがっていた。
私のために綿あめを買いに行ってくれたのはいいものの、人ごみに流されてどこかに消えてしまった。
探したら、綿あめ屋で何事もなかったように買っていた。
優さんがりんご飴を見つけては、「さっきの奏絵ちゃんみたい」と笑われたこと。
とにかく、優さんと楽しく夏祭りを巡っていると、あっという間に花火を残すだけとなった。
何千発といった小さなものだが、スケールなど関係なく、花火のきれいさだけがやっぱり夏だ。
「ここの花火って、昔から変わりませんよね」
「そうだね」
ドーンッ……火薬が打ち上がる音、ドンッ……しばらくして、夜空に咲く、大きくてきれいに輝く花火。
それが何発も連続して、夜の大きなキャンバスに花が咲く。
「きれい……」
「ホントに。きれいだね」
私のために綿あめを買いに行ってくれたのはいいものの、人ごみに流されてどこかに消えてしまった。
探したら、綿あめ屋で何事もなかったように買っていた。
優さんがりんご飴を見つけては、「さっきの奏絵ちゃんみたい」と笑われたこと。
とにかく、優さんと楽しく夏祭りを巡っていると、あっという間に花火を残すだけとなった。
何千発といった小さなものだが、スケールなど関係なく、花火のきれいさだけがやっぱり夏だ。
「ここの花火って、昔から変わりませんよね」
「そうだね」
ドーンッ……火薬が打ち上がる音、ドンッ……しばらくして、夜空に咲く、大きくてきれいに輝く花火。
それが何発も連続して、夜の大きなキャンバスに花が咲く。
「きれい……」
「ホントに。きれいだね」