輝きに満ちた世界で


姉ちゃんの学校の文化祭に行った時には姉ちゃんの同級生に

“英とかなり違うな。なんか地味。”

と言われた。



それを聞いた姉ちゃんがその同級生をぶったのを今も覚えている。



ずっと姉ちゃんと比較されてきた人生。

私を“英小夜”という1人の人間として見てくれたのは姫華が初めてだった。



「結城君とは実際どうなの?」



「え?」



姫華の意外な質問に私は声を上げた。



「あの報道。

役作りなんてしなくても二人は十分恋人っぽいし。」



「は!?」



そんなことを言われたのも初めてだった。



「あれは元々私が秋コレに出るのが決まってそのお祝いで結城の奢りって話で行ったの。



早刷りが届いた日、私も結城も呼び出し食らってこってり怒られた。



もう次の日から報道も凄かったし、秋コレのブランド発表の後とか物凄かった。」

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