輝きに満ちた世界で


「紫月ちゃん、後ろの髪巻いてくれる?」



「はーい。
縦巻きでいいです?」



姉ちゃんは星羅さんのボブの髪をコテで巻く。
これもまた随分と手際がいい。



私は髪をリボンを一緒に編み込みながら三つ編みにする。

鏡を見ながら少しずつ指で崩していく。



私服から衣装に着替えて鏡の前に立つ。



パッと見のバランスを重視してスカートを少し上めにしてみた。



「よし、」



「終わったんだったら退く退く。」



私が小さく呟くと姉ちゃんが私を押し退けて鏡を見る。



よく見ると全身鏡は1つだけだけれど鏡台は3つある。

きっと男子の方にも同じだけあるだろうから、この学校には6つの鏡台があることになる。



「なんで、そんなにあんのよ。」



私は誰にも聞こえない声量で呟いた。

< 125 / 252 >

この作品をシェア

pagetop