輝きに満ちた世界で


「順番は年上から始めようと思いまーす。」



土屋さん腕まくりをしながらダーツの矢を三本持つ。



割と手早く投げられた三本の矢、私は外の数字などを見て計算する。



「えっと...「34。」



森本さんの言葉を遮って計算した言葉を発すると“おー”という声があがる。



「小町ちゃん早っ...」



矢を抜いた土屋さんが振り返る。



「まあまあ、進めてください。」



私は右手で先を促す。



次はSEIRAさん。予想通り、あまり得意ではなかったようだった。



「21ってとこ?」



私が言う前に隣から声がした。
チラッと視界に写った結城の得意げな顔に思わず舌打ちする。



「だーれーでーすーかー?
舌打ちしたのはー?」



順番のために立ち上がった姉ちゃんに右頬をぐりぐりと指で押す。



「痛いです。」



私の言葉にまた会場に笑いが起きる。
< 134 / 252 >

この作品をシェア

pagetop