輝きに満ちた世界で
姉ちゃんが投げた矢が刺さった先を見て計算する。
「27。」
私は計算結果を言って結城に視線を流すと、私のことを見て片方の口角をあげた。
何から何までムカつくヤツだ。
残るは3人。
私たち自身を抜くとあとは土屋さんだけ。
私は負けない、と意気込んで矢の刺さるところに目を光らせた。
「「46。」」
ぴったりと重なった声に私は空を仰ぎ見た。
「ホントにムカつく...」
私の口から小さな本音がもれた。
「残りは高2の2人だけど。」
「俺の方が先だな。」
私はアイツの誕生日を知らないが、多分そうなんだろう。
私は机に頬杖をついてダーツ盤を見ていた。
一本一本が高得点の所に刺さっていく。
本当に癪に障るやつだ。
「81。」
これで結城の勝ちは決まりだ。
私は頭を抱えたい気持ちを抑えながら立ち上がった。