輝きに満ちた世界で
そもそもなんで首席だからという理由で選ばれたのか。
今一番接触を控えたい相手だと言うのに。
私は適当に校内の案内をした。
できるだけ目を合わせないようにしながら。
「ね、英さん。なんで僕の目を見ないの?」
突然の横からの声。
「そんなこと言うならこっちも聞かせてもらうよ。
なんでそんな嘘くさい笑い方するの。
こっちは不快なんだけど。」
私は結城の目を睨む。
「…あははははは!」
突然笑いだした結城に私は眉を顰める。
「何よ…」
「初めてだよ、そんなこと言われたの。」
結城はそう言って片手で顔を覆う。
「そうだよ、今までのは全部作りもの。
モデルとしてのイメージが王子様だったからな。
あくまでいつも笑ってて優しい男だってね、それを装ってたんだよ。」
あまりの変貌のしように私は目を見はった。