輝きに満ちた世界で
本番は明日。
24日クリスマスイヴだ。

気を引き締めていかなくては。



「小町ちゃん...」



そう高い声が聞こえた。



「奏...」



振り返るとあの読モの奏がいた。



「前のこと、怒ってる?」



「別に怒ってないよ。」



本当に怒ってない。



デビューしたばっかりの頃のことも、この前のミーティングのことも。



結局、非は私にもあるわけだし、



奏が...





少しでも後悔しているなら。



「ね、話があるの。着いてきて?」



私はそう言われてその背中を負った。



日が沈み、薄暗くなり始めた街を2人で歩き続けた。

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