輝きに満ちた世界で
私が諦めかけた時、結城は私のメガネを開いてかけていた。
「あれ?これ度なしじゃん。」
「べ、別にいいでしょ!?」
私はマズいと思って顔を逸らした。
私の肩に手が乗り、振り向かされる。
私があっけに取られている間に結城は私の顔を右手で潰すように持って自分の方に向けさせた。
「にゃに?」
「要は伊達メガネなんだろ?
ならなくても構わないよね?」
私は彼の行動を見逃すまいと見ていた。
「ということで没収〜」
そう言って自分の制服の胸ポケットに入れ込んだ。
「はは。
てかその顔、無様だね。」
そう言って私の顔から手を退かしていなくなった。
「おい、結城!
学校案内は?」
「そんなのいらないよ。
分かってることだし。」
一人廊下に残された私はため息をついた。