輝きに満ちた世界で
「気付いてるとは思うけど玲奈は私たちの妹。
玲於にとっては双子の妹だった。」
「だった...?」
星羅さんの口から零れた言葉に耳を疑う。
「そう、あの子は死んだの。」
「え...」
私はそれ以外返せなかった。
あの子...結城玲奈は私を変えてくれた。
まだ4歳で物心ついたばかりの私だったけど3つ上の姉ちゃんとの差に苦しめられていた。
お母さんが姉ちゃんの習い事の迎えに行った時、私は家をこっそり抜け出して近所の公園に行った。
日が傾いた公園、短い脚でブランコを漕いでいた。
そうしたら隣のブランコのチェーンが鳴った。
見るとそこには同い年ぐらいの女の子が立っていた。
『どーしたの?』
その一言が私の何かを壊した。
そのたった一言なのに私を変えた。
誰かに聞いて欲しかったんだ。
誰かに言いたかったんだ。
この苦しさを、切なさを。