輝きに満ちた世界で


「そこには“はなぶささよちゃんへ”って書か
れていた。そこで初めて英の名前を知った。



犯人たちを憎いと思った。
けど捕まえられてるし俺には何も出来なかった。



だから顔も何もわからない“はなぶささよ”という人間を恨んだよ。



殺したいほどに。」



結城の持つ封筒には拙い文字で私の名前が書かれていた。

その文字を見ると目に涙が溜まってきた。



「それから俺たちは埼玉を経由してから東京に戻ってきた。

ようやく“はなぶささよ”を探せると思った。



編入した高校の同じクラスの隣の席、英小夜って名乗る奴がいる。



英なんて名字は多くないし正直言ってラッキーだと思った。



だから近付いた。

こんな早く見つかると思ってなかったから復讐の方法なんて決めてなかった。



正直、紫さんの妹だって知った時はどうしようかと思ったよ。



でも自分が妹だって知られるのが嫌って分かったからそれを使おうと思った。」



近付いたのも全て私への復讐だった。



そんなこと信じたくなかった。

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