輝きに満ちた世界で
セットの傍には黒いパジャマを着た結城が立っていた。
私もゆるゆるとその方に歩いていった。
「へぇ、結構いいじゃん。」
「な、何よ。」
私の姿を舐めるように見る結城に私は文句を言った。
「あ、揃ってるね〜。二人とも始めるよ。」
さっきと同じカメラマンが私たちに声をかける。
最初に私たちは二人がけのソファに座って写真を撮られていた。
「そろそろ絡み入れてみてね〜」
私はそんなことを言われてもどうすればいいかわからない。
「まあとにかく俺を誘惑してみろよ。」
そう小さな声で囁かれ私は少し考えた。
私は左側にいる結城の肩に頭を乗せてみた。
そのまま目を瞑り笑ってみたり、口元に手を寄せてみたりしていた。
「ん、いいねー。小夜ちゃん可愛いよ〜。」
カメラマンのその言葉に私は安心した。