輝きに満ちた世界で
「そろそろ俺からも行くかね。」
隣からそんな声が聞こえた。
私は乗せていた頭を戻して結城の方を見る。
結城は私の頬に軽く触れる。
私より少し冷たいその手に少しびっくりして目を見開いてしまう。
そんな間にもシャッターは鳴り止まない。
「あの、ソファから降りてもいいですか?」
結城がそう言うとカメラマンは頷き、結城はソファから降りてその足元に座った。
私もそれにつられてその隣に座る。
すると結城はこっちの方を向いてひょいと私を持ち上げた。
私は結城の脚の間に入れられて向き合う形になる。
あまりの至近距離に思わず顔が熱くなる。
「何、俺に惚れた?」
「は!何言ってんの!」
結城の一言にに思わず言い返した。
「じゃあ、攻守交替。」
「ええ、やってやろうじゃない。」
売り言葉に買い言葉とはまさにこのこと。