輝きに満ちた世界で
その日の朝、私が駐輪場に着いた時、姫華が慌てた様子で私の元に走ってきた。
「姫華、おはよ。どうしたの?」
「さよっち!そんなことより早く来て!」
私は手を引かれて走る。
何が起きているのかわからなかった。
校舎に入ってすぐ、今日か何の日か気付いた。
今日は前期中間の発表日。
そう気付いた瞬間、全身から冷や汗が吹き出る気がした。
辿り着いた張出し場所。
私は人と人の間を縫うようにして前に出る。
「嫌な予感ほど当たるものね...」
それを見て思わず出た言葉はそれだった。
1位 結城玲於 486
2位 英小夜 483
「ついに、英も首位転落か。」
「なんか、ようやくって感じだな。」
そんな会話がこぼれてくる。
私はただ呆然としていた。