輝きに満ちた世界で
「おはよ、英さん。」
私が席に着いてすぐ。
隣の席から声が聞こえる。
「あれ、機嫌悪い?」
「機嫌がいいのはあんただけだ。」
私は教科書などを机にしまいながら答えた。
私の大きなため息が二人きりの教室に響く。
「なんで誰もいないわけ?」
姫華な教室からいなくなった途端、勇気の態度は一変した。
「今日は中間の順位発表。」
「へえ、それでこんなにいなくなるわけ?」
私はイライラして頭をかいた。
「1位があんただからよ。今までは」
「あぁ、なるほどね。お前が1位だったのな。それで大荒れなのか。」
私は諦めるように、自分をおちつけるように1つ深呼吸をした。
「そういえばこれ。」
私は結城の方を振り返るとそこには雑誌がさしだされていた。