輝きに満ちた世界で


「なんで、こんなアップの写真があるわけ!?」



私は思わず叫んだ。

右ページ全てを使ってみて私の顔がアップで写っていた。


あまりの衝撃に口をパクパクとさせる。



「監督が言ってたよ、デビューしないかって。

まあ今回だけの予定だしプロフィールだって何も明かされていなくて。

きっと問い合わせが多発するだろうね。」



私はドアップの写真に耐えられなくてまたページをめくる。



1コーナー挟んで結城の写るページが続いた。



それはやっぱり私と比べると断然、慣れている感じが強くて正直、カッコいいなとも思った。



黙っていればカッコよく見えるのに...

と心の中で思ったことは秘密。



言ったら絶対馬鹿にされる。
“俺に惚れた?”


なんて言いそう。



あぁ、簡単に想像できるのが怖い。



バレないようにページをめくりつづけた。

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