輝きに満ちた世界で
その部屋にはお母さんと知らない2人の女性がいた。
「はじめまして、英小夜さん。
この事務所の社長をしてます、藤峰京です。」
知らない女性のうちの1人、50代ぐらいの人が私に挨拶をする。
私はそれに返すように頭を下げた。
「まあ、お座りになって。」
私は指さされたお母さんの隣の席に座った。
「この度は、デビューのご決断ありがとうございます。
主人から先日の撮影の様子と写真を拝見させていただきました。
私から見てもあなたは逸材な気がしました。」
「お褒めに預かり光栄です。」
私はまた頭を下げた。
「スカウトという形にはなりますがデビューでよろしいでしょうか?」
その言葉に私は唾を飲み込んでから頷いた。
「はい。」
これで、近付けるのか、輝きに?