輝きに満ちた世界で
「ではこちらの書類に書き込みを...」
私は差し出された書類にペンで書き込んでいく。
名前、生年月日、住所、電話番号。
次にきた項目に私は戸惑った。
「芸名...」
私は一旦その場所を空欄にして書き込みを続けた。
「一応、完成しました。」
私がペンを置いたのを見て、社長さんは書類の空欄に気付いたのだろう、眉を下げて頷いた。
「先に契約書を...」
私とお母さんは2人でその契約書を読んだ。
そして最後の所に私の名前とお母さんの名前を書いて、お母さんから渡された捺印を取り出した。
「小夜ちゃん...本気でやる?」
「もちろん、私はやるからには頂点に立つから。」
もう一度問う姉ちゃんの目を見て私は力強く行った。
そして捺印をその契約書に押した。
印が離れたその紙にはくっきりと英と浮かび上がっていた。