輝きに満ちた世界で
お母さんの焼いたトーストにかぶりつく。
前から、横から視線を感じながらトーストを食べ続けた。
「何か?気になって仕方ないんだけど。」
「いや、小夜がまだそのメガネ使うんだな、って思ってね。」
お母さんがマグカップを持ちながら私の胸元のポケットを見る。
「姉ちゃんの邪魔はしたくないの。」
そう言って私はカップのオニオンスープをすする。
「私のことは気にしないでよ。
今日から高2なんだよ?せっかくの青春、謳歌しなよ。」
そう、私は今日から高校2年生。
今日が始業式。
「学年首席が可愛かったら、人気が出るだろうなぁ。
そうしたら本当の本当に自慢の妹だわ。」
「まあ、私にはとってはもう既に自慢の娘達よ。」
少しふくれる姉ちゃんと笑顔のお母さん。