輝きに満ちた世界で
数ヶ月前には考えたことなかったことだ。
だからもちろん、サインなんてないし、名前をつけたのも姉ちゃんだ。
「あ!奏ちゃん。もう時間だ行くよ!」
「はい!失礼しました。」
そう言って2人がいなくなるのを確認すると私は急いでケータイの元に行く。
慌てて姉ちゃんにサインを作ってもらえるようにメールに書く。
そういうことが大好きな人だ。
姉ちゃんなら必ずすぐに作ってくれる。
私には関係のなかった世界に不慣れすぎてまだまだ手探り。
私はメールの最後に“出来るだけ迅速に。”と書いて送信ボタンを押した。
でも少しずつなれることが出来れば問題ないと思うんだ。
そのために手伝ってくれている人がいる。
姉ちゃんや祐子さんのために早く慣れなくては。