輝きに満ちた世界で


やがて席を外していた佐々木さんが戻ってきた。

私の髪を乾かしてクリップで後ろにまとめる。



「今日はどんな感じなんですか?」



「“女の子同士だから着れる!可愛い女子の大好き詰め込みましたコーデ!”ということらしいっす。」



そう言う佐々木さんに私は笑った。



「可愛くしてください。」



「バッチリやりまっせ!」



楽しすぎる会話に私はずっと笑っていた。



「はい、完成!はい、可愛い。」



佐々木さんは自信ありげに手をはたいていた。



私は佐々木さんにお礼を言い、荷物を持って控え室に戻る。



スマホを確認するとメールでの着信があった。

確認すると姉ちゃんからでさっき頼んだサインが写真で送られてきていた。




「小町さん、スタジオ入れますか?」




「はい、今行きます。」


< 71 / 252 >

この作品をシェア

pagetop