輝きに満ちた世界で
「小町ちゃんって凄いね、まだ新人さんでしょ?
なのに人気だし、あんなにかっこいいし。」
「そんなことないって、奏だって可愛くて羨ましい限り。」
私たちはスタジオの近くにあるカフェでお茶をしていた。
「紫さんも凄く綺麗だよね、憧れだし目標だし。」
「姉ちゃんは凄い努力家だから...」
私はそう言ってテーブルに置かれた紅茶に口をつけた。
カフェでは互いを褒めあったり、理想のモデル像について語り合ったり、私の知らない考え方を教えて貰えた。
結局、サインは姉ちゃんから送られてきたものを震える手で書いた。
ぎこちないサインはどこか不格好だった。
いつかこのサインをサッとカッコよく書けるようになる日が来るのを私は楽しみにしている。