輝きに満ちた世界で


メイク室で待っていると笑顔の佐々木さんが入ってきた。



「今日は特集でしょう?とびきり可愛くしちゃくよ〜」



そう言ってメイク道具を広げ始めた。



来る時とか、控え室にいる時は凄く息が苦しいけれど、メイク室で佐々木さんといる時や、撮影の時はやっぱり楽しいんだ。



それに私は“頂点に立つ”と姉ちゃんと約束して今ここにいる。



だから、



「辞めちゃえば?」



とか



「消えてよ」



っていう言葉にも従わない。



絶対に負けない。



「あれ、小夜ちゃん痩せた?」



佐々木さんがメイク中にそう言った。

見てわかるほどになっているとは思ってもいなかった。



「まあ少し痩せたかもしれません。」



「これ以上痩せたらガリガリになっちゃうからダメだよ?」


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