輝きに満ちた世界で


スタジオの受付を過ぎた時だった。
喉に痛みを感じて咳き込む。



咳は止まっても喉に何かが引っかかっているみたいに息がしずらい。

喉がヒューヒューと嫌な音を出す。



「小町ちゃん!?」



後ろから声がして振り向くとSEIRAさんが走ってきていた。



人の姿を見て安心したのか、諦めたのか、私の足から力が抜ける。



膝から崩れそうになった時、SEIRAさん肩を掴まれた。



「大丈夫!?落ち着いて。」



そうやって言われて落ち着けようとするも、さらに息は酷くなる。



「もう、無理...」



体がだんだん重くなり、目を瞑る。



「あの!救急車呼んでください!」



遠くでSEIRAさんの声が聞こえた。

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