輝きに満ちた世界で
私はその背中を追いかけた。
校舎に入って数メートル。
本日2つ目の人集り。
私と姫華は後ろからそれを見る。
「流石さよっち。安定の1位。」
私たちが見に来たもの、それは年度末に行った模試の結果。
2位とは34点差、今回もまずまず。
「また英かよ、相変わらずダントツだな。」
「ここまでくると清々しいよな。」
そんな会話が耳に届く。
「姫華、教室行くよ。」
私はそう言ってその場を立ち去った。
廊下を歩いていると後ろから視線を感じる。
振り返るとそこには目をキラキラと輝かせた姫華がいた。
「さよっち、すごいね〜。
なんでそんな頭いいの?」
「さあね。」
私はそう言って階段を上る。
「さよっち、頭いいだけじゃなくてメガネで隠れてるけど可愛いもんね。」
「それはどうも。」