輝きに満ちた世界で
その日、夏休みも終盤。
私は部屋で宿題を進めていた。
すると机の棚の上に置いたスマホが鳴り出す。
「はい、もしもし。」
『小夜ちゃん!!!』
電話の相手は祐子さん。
何か、慌ててるような様子だった。
「何かあったんですか?」
『それがね…心して聞くのよ。』
祐子さんの声色に私は少し息を飲んだ。
『Autumn Collection!
秋コレの出演が決まったのよ!8月の終わりに最終追加出演者として発表されるわ!』
「え…」
私は思わず声をもらした。
『デビューして間もないのに!
異例中の異例だよ!』
「ちょっと、実感が…」
私はどこか宙に浮くような気持ちだった。
「あの、姉ちゃんは?」
『もちろん!紫月ちゃんも決定よ!』
私はその言葉を聞いて喜ばずにはいれなかった。