輝きに満ちた世界で


あれから数日。

9月に入り、今日は始業式。



実は昨日、あのコレクションの出演者が発表された。

私は今まで通り、いつもの席に座って外を見ていた。



「ねえねえ!昨日の発表見た!?」



「見た見た!紫も小町も出るんでしょ!?
あの姉妹凄すぎるよ!



紫もデビューして1年半、小町なんて半年も経ってないじゃん!

ありえないよ〜」



そんな会話をしているクラスメートがいた。



「あの二人を生で見られるなら見に行きたいよね…」



「チケット取れるかな?」



そんな会話が少しくすぐったく感じた。



ガラッ



そんな音で私の隣の席の椅子がひかれた。



「結城…」



「よかったな、出るんだろ?」



私はその言葉に頷いた。



「あんたも出るんでしょ。」



「当たり前だろ。
小町が出て俺が出ないなんてありえないから。」

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