輝きに満ちた世界で
その日の放課後、私と結城は学校から少し離れた場所にあるショッピングモールにやってきた。
「それ、外さないわけ?」
「あぁ、これ?外すか…」
私は結城に言われてメガネを外して胸ポケットに入れ、前髪を上げてピンで止めた。
「ここ色んなとこにカフェあるけどどこ行くの?」
「あれ。最近出来た抹茶の専門店直営のカフェ。」
抹茶好きの私はその言葉に口角が上がる。
私たちはカフェを目指して歩き出した。
「あの!結城玲於さんと小町さんですか!?」
私たちが歩いているとそう声をかけられた。
そこには女子高生が2人立っていた。
「はい、そうですが。」
いきなりのことで驚く私を放って、結城は落ち着いて答えた。
「握手してもらえませんか?」
私は握手を求められ、出来るだけ笑顔で答える。
「応援してます!頑張ってください!」
「うん、ありがとう。頑張るね。」