恋は甘い蜜の味



「静乃!なんか向こう騒がしいけど、アンタお母さんいないからって何してんの!?」


そうだよ!

なんか妙に靴の数が多いし、リビングから妙な歌声とか叫び声聞こえてくるし!


私のいない間に何やらかしちゃってるのよ~!?


「だから、そのこと言うために寄り道しないで帰ってきて?って言ったの!」


未だに玄関に立ってたクラスメートの伊藤仁君の腕を引っ張って、無理矢理連行しながらそう言ってる静乃を見て首を傾げる私。


「え?」

「今日でテスト終わったから、恵梨達と家でパーティーしようって話してたの!あ、ママにはちゃんと言ってるんだからね?」

「…そ、…なんだ……」

「だからお姉ちゃんも若菜さんの所行っててって言うつもりだったのに、帰ってくるの遅いんだもんっ」


…そういうことだったのか。


はははー、って笑って「邪魔しないから」なんて言いながら部屋に戻った私は、ベッドに大の字になってダイブした。


下からは静乃達の笑い声が響いてきてて……


「…うるさい。」



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