恋は甘い蜜の味
ちょこん、ってベッドに座った私はなんだか楽しそうな下の子達の笑い声を聞いて寂しくなっちゃって、バックに入った携帯を手に取れば、唯一の女友達である三波若菜に電話をかけた。
プルル―…プルル―…プッ
『もしもーっし?』
「あ、ごめん私!今大丈夫…?」
電話から聞こえてきた若菜の声に安心するも、すぐに周りのザワザワした声が聞こえてこればその場で落胆した。
きっとサークルか何かの飲み会だよね…。
で、なんともその予想は見事に的中しちゃって……
『ごっめーん!今無理だわ、なんか用だったー?』
「あ、ううん、何でもない!ごめんねー、じゃ…」
携帯の向こうから『ごめんねー』って謝る若菜の声を最後に通話を切った。
………。
うん。…虚しい…。
「…こんなことなら閉店まで仕事すればよかったー…」
なんて壁に寄りかかりながら呟くと、“コンコンッ”てドアを叩く音が聞こえた。
「…んー?」