秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
「……そうなのかなって思ってたけど、でも違うって。友達だからって……」


そう言うゆかりの声が震えている。


怒りなのか悲しみなのかわからないけれど、うつむいたまま顔を上げようともしなかった。


「じゃあ、本人に聞いてみなよ。まぁ、あたしたちが誰から秘密を聞いたのかは、秘密だけどさ」


あたしはわざとそう言い、笑った。


こうして人をからかって遊ぶことも面白い。


剛たちの気持ちは少し理解できる気がした。


ゆかりはそれ以上何も言わず、自分の席へと走って行ってしまった。


「ちょっと、あんなこと言っていいの?」


弘江が不安げな表情でそう聞いて来た。
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